道の脇 トウモロコシの壁がある 始めはひらけた空間に やがて小さな生け垣が そしてついには青い壁 夜の学校帰り 道の両脇にトウモロコシ畑がある 重苦しくそびえ立つ壁 暗く蒸した空間が一層重くのしかかる 畑の一部が騒ぎだした そのざわめきが僕に近づいてくる 青くさく蒸した空気がまとわりつく そして畑一面にざわめきが広がった しかし もう一つの涼しいざわめきが 重苦しい空気を吹き払っていった 僕は安堵の息を漏らした 優しい落ちついた空気がそこにあった 青い壁 全てを隠しそこにある ただ空だけが覗いてる 青には青がよく似合う なにかなつかし青い壁 Date : 94/07/15 Author: NOE00025 (DAMA)